今年は、鹿児島・カンボジア・ハワイの「旅」を通じて、自分の中にくすぶっていた感情を解放することができました。
今回は「鹿児島」での経験を綴りたいと思います。

同期の案内で桜島などいくつもの名所を巡った充実の旅。その中でも特に心に残ったのは「知覧特攻平和会館」でした。
その存在を知った瞬間から、「行きたい」ではなく、「行かなければならない」と強く感じていた場所です。

知覧を拠点とした陸軍特攻基地をはじめ、戦況の悪化に伴って全国各地から多くの特攻隊員が送り出されました。20歳前後の若者たち1036名が出撃し、沖縄周辺の海で命を落としました(うち439名が知覧からの出撃)。会館に展示されている特攻隊員たちの写真を見つめていると、命を賭して国を守ろうとした英霊たちが、こんなふうに語りかけてくるように感じました。


「命が燃え尽きるその時まで、自分らしく生き抜きなさい」


彼らには叶わなかった「生きる」ということについて深く考える貴重な経験になりました。

過去を悔やむのではなく、未来を憂うでもなく、今この瞬間を大切にして、自分の本質に向き合いながら、自分自身で決めた道を歩むことを誓いました。

掲載写真の「開聞岳(かいもんだけ)」は、特攻隊員が出撃する際に見送られた山です。彼らがこの山を最後に見た時に故郷や家族への思いを馳せたと言われています。

2024年11月11日
安達由紀代